不可解な計測

窓辺にたたずみ、紅葉した街路樹が自身の葉を吹雪のごとく舞い散らすのを、うっとりと眺めておりました。

枯れ葉は散ってしまうのね、なんてメランコリックなのでしょう〜。うるっ

朝方の霧でしっとりと湿った黒いアスファルトに金色に輝く落ち葉。明日には汚く変色して、ただべったりと道路に張り付いた骸となってしまう、今一瞬の輝ける珠玉。

と・・・車道を徒歩で歩いてくる変な二人組がやってきた。

いでたちは白バイ警官。いや、もちろん正真正銘の白バイ警官なのでありますが、バイクがないよ。

かわりに持っているのが長ーいメジャー。7~8Mtsはあろうかと思えるメジャーをいっぱいにのばして、道路にチョークで印をつけながら尺取り虫のように進行してくるのであります。

走行中の周りの車がみんな迷惑しておるぞよ。

何を測っているのだ？そういうのってどこかの役所の帳簿でも調べたら、この道路は長さ何Mtsとか載ってないのかしらん。

はじめは事故現場のあれこれ計測？などとも思いましたが、どうもそうではない様子。

とにかく、窓から身を乗り出しても見えなくなるまで、えんえんと測りながら歩いていってしまいました。

どこまで行くんだ？

そして、バイクは始点と終点のどちらにあるのだ？

謎だ。